Italia Pickup!!
update 2005/05/22


この「イタリアピックアップ」のページでは、イタリア在住者日本人によるイタリアの身近な情報をお届けします。イタリアでの些細な出来事から、イタリアに住んでみないとわからない情報などもどんどん載せていきますので、お楽しみに!!。

pickup!! BackNo
1     


 

北イタリア 一庶民の日常
<June Bride>

"June Bride"という表現をことさら使うことはありませんが、はやり季節や気候の良さからか、6月はイタリアでも結婚式ブームがおとずれます。人生の最大のイベントに向けて夢を実現しようと、またその夢に答えようと花嫁側も業社関係側も色々思考をこらす様子はイタリアでも同じ。さて今回は自分も含め、友人やいとこの体験した知識をもとに、イタリアの結婚式についてのお話。

 イタリアでは一般的に、大きく分けて2種類の結婚式があります。教会で行う「神前」結婚式と市役所で行う「人前」ですが、前者はクリスチャンである事が条件、後者は基本的に市の住民である事が条件の様です。カトリックの家族の子供はキリスト教徒として生まれて間もなく「洗礼」を受け、その後いくつかの儀式を経てクリスチャンとなります。幼少の時から自分を見守ってくださった神父さんの下、教会付の聖歌隊、オルガンが音響バツグンで雰囲気を盛り上げる中、厳粛に式が行われる「神前」結婚式はやはり感動的!! 
  一方、「人前」結婚式ですが、市役所で、といっても、イタリア国旗のたすきをつけた役所職員が、結婚するにあたって法律上の契約文を読み上げ、保証人と共に結婚書類にサインをする正式なもので、ミラノ市役所に至っては、古宮殿の一室が「結婚の間」になっているという豪華さで、式の後は、素晴らしい庭園を写真撮影のために公開しています。(日本の役所の事務的入籍の味気なさからは大きな違いを感じます)。宗教にこだわらぬ家庭的な雰囲気の「人前」結婚式は最近増えてきています。

 イタリア北部では南部に比べてシンプルな結婚式が好まれるようで、衣装も、花婿はビシッとタキシード姿というより、スタンダードスーツに特別なタイ・ネクタイという出で立ち。花嫁はさぞかし有名ブランドやベネチアンレースに身を包むのかと思いきや、友人や親戚の仕立てのオーダーメイドだったりします。洋服の仕立て屋さんが多いイタリアならではの贅沢ですね。(ちなみにウェディングドレスの全国平均額は2,200ユーロ)

 式終了後、友人達の祝福、ライスシャワーでお米だらけ真っ白になりながら、疲労宴会場に向かいます。式の前は新郎・新婦、別々の車でやってきた2人ですが、今度は夫婦一緒に乗り込みます。後部ボンネットに花を乗せ、車ごとリボンでラッピングされたような高級車の中でシャンパンを空け、一路郊外のレストランへ… その車を囲むように何十台もの参列者の車が連なります。参列者には白いリボンが取り付けられ、クラクションを鳴らしながらの大行進です。
 さて、参列者は大宴会にそなえて朝から絶食状態で望んでくるので、腹ペコイタリア人を十分満足させられる程の料理を主催者側も用意します。

例えば、食前酒に始まり、
前菜6種類(生ハム、サラミ盛り合わせ、魚貝類マリネ色々)
プリモピアット3種(手長えびのリゾット、ラビオリ、ポルチーニパスタ)
セコンドピアット3種(牛肉、魚、鳥肉)
つけあわせ野菜3種(サラダ、ポテトフライ、季節の温野菜色々)
ドルチェ2種(フルーツポンチアイス乗せ、口直しシャーベット)
ウェディングケーキ
各種パン(ブルスケッタ、フォカッチャ色々)
その他、ワイン白・赤、スプマンテ、食前酒、コーヒー、という具合…

 宴会はレストランを貸し切って1日中続くので、大量の食事をゆっくり楽しみながらいただきます。たいていホールの一角にダンスコーナーが設けられていて、腹ごなしにダンスタイムが入ることも…。
なにしろ長い披露宴のこと、友人達が指揮するお約束の余興タイムもあります。宴もたけなわになった頃、新郎のネクタイが奪い取られ(この日のために、それはGUCCIだったりVALENTINOだったりする)見るも無残に切りきざまれます。友人はアルミホイルを巻いた空のシャンパン瓶と一緒に小さな切れ端になったネクタイを参列者に配り歩きながら、カンパをお願いしてビンの中へお金を入れていきます。結婚式が終わってビンを割り、中のお祝い金を数えるのも夫婦の最初の仕事になります。

 さて花嫁のブーケ投げはお馴染みですが、独身男性を集めて花嫁のガーター飾りを投げたりもする様で、お酒がだいぶまわってきた頃の無礼講といったところでしょう。

 二人へのお祝いは、たいてい新生活を始めるにあたって必要なもののリストがあらかじめ渡され、その中から予算に合わせて購入、リストをうめていくという仕組み。二人が指定した新婚用品セレクトショップに行って選びます。お店側が品物が重なることのない様管理してくれるので、大変合理的ですね。でも最近は日本式にお祝い金を包む人も多くなっている様です。

 宴会も終わりに近づくと花嫁・花婿が玄関でお客様をお見送り、引き出物を一人一人手渡します。ガラス製品や銀、磁器製品、それぞれ結婚式の思い出の品として二人が選んだものですが、ここで忘れてはならないのがボンボニエーレというアーモンド菓子を可愛らしく包んだ小さなPack。「結婚のお知らせ」なので式の参列者、披露宴招待客だけでなく、近所の人や会社の友人にも配ります。二人の名前と結婚記念日が書かれた小さなカードも入っていて、そのバリエーションは星の数ほど。たいていはお菓子屋さんや引き出物専門店で作ってもらいますが、親戚が得意の手作りのリボン編みで何ヶ月も前から用意したり、小さな花柄の箱に入れたりと様々なだけに個性も出て楽しいものです。値段はお店でお願いして1つ2.5ユーロ前後〜。ほとんどのものが花嫁のベールと同じ布地のチュールにブーケ風の造花・リボンの飾りがついているのは、幸せのおすそわけということなのでしょう。

 毎年ミラノの見本市会場で行われる結婚見本市(”ミラノスポージィ”)には、全国からたくさんの婚約者達が訪れます。ドレス・スーツはもちろん、引き出物、花、旅行、不動産、家具、寝具、貴金属等など、結婚の1〜10まで全てがそろう大見本市で、即に結婚してしまった私も見ていて楽しいものです。(もう一度やりたい…)

  イタリアでは、その年に結婚するカップルが支払う結婚費用の全国総額は約100億ユーロといわれています。とりわけナポリの結婚式は派手で有名。TV局を呼んだり、ヘリコプターで教会に下り立ったり、古城や古宮殿で200人以上を招待したりと超豪華好き。(ちなみに私のナポリの友人カップルは、それ相応のナポリ風結婚式が出きるお金がたまるまで結婚しないと言っている) どうやらうわさは本当らしい…。
 
 一方、数年前に結婚したミラネーゼの友人は、一方、普段着で市役所で式を挙げ、披露パーティは自宅で新郎・新婦の親戚の手料理を立ち食いでいただいた。)形はどうあれ、いずれも言えるのは、結婚式までにじっくり時間をかけて二人がそれぞれのファミリーの一員として溶け込んでいること。(ファミリー意識が強いイタリアらしい…) 友人達も「あのカップルはいつになったら結婚するんだ?」とやきもきする程。そういう意味で、披露宴というより、Festa的要素が強くなり、式自体もとてもファミリーな感じになっている気がしました。VIVA TUTTI GLI SPOSI !! 全ての新郎・新婦万歳!!



Esserista in Giappone ■
e-mail / order@esserista.com

Copyright(C) 2000 ESSERISTA Giappone All Rights Reserved.